読書録

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平凡社俳句歳時記(全5巻) 各2415円

日本を代表する第一級の俳人ら7人が1959年に編んだ歳時記の新装版。古典名句から明治・大正・昭和まで、豊富な例句と品格ある季語解説で日本人の季節感の豊かさを知る、生活文化の百科事典と銘打ってあります。

今回の装丁はパステルカラーで、今までの歳時記にないイメージです。

冬の部の帯文
  「季語」は日本語の宝石。
  極上の解説と名句で
  なつかしい日本の暮らしを知る、
  冬の百科事典です。

ここでも百科事典という言葉が使われています。百科事典と言えば平凡社。どこの家にも一組あって、インテリアのごとく置かれていた印象があります。

編纂者は飯田蛇笏・富安風生・水原秋桜子・山口青邨・大野林火・井本農一・山本健吉です。蛇笏が春の部、風生が夏の部、秋桜子が秋の部、青邨が冬の部、林火が新年の部を担当しています。

春の季語3824・夏の季語3046・秋の季語3024・冬の季語2151・新年の季語1408が収録されています。(季語の総数に傍題も含まれています)

〈はしがき〉抜粋
「井本農一氏と私に、大野林火氏も加わり、随時会合して季題選出の標準を決め、また必要と認められる季語について〈考証〉欄を担当した。これは季題の歴史的考察である。例句は編纂者全員が、それぞれの持ち分を決めて選び出した。実作者は、あるいは季題解説欄だけ読めば、それ以上深い知識は不必要と思われるかも知れない。事実、この欄の解説者たちは、従来の無味乾燥な解説文体を避けて、詩人らしい味いに富んだ、読んで面白い解説を執筆された。それにもかかわらず、私は〈参考〉や〈考証〉の欄も読んでいただくことを希望する。なぜなら、それによって季語に対する人々の理解が深まり、また日本の季節現象や行事の意味を深く知ることができると思うからである。そして、認識を深めることが、実作者としての詩的感受性を深めることにならないとは言えないのである。だが私は、それにもまして、句を作らない一般の人たちが、この書に親しむことによって、日本の風土をよりよく知り、日本人の季節感情の根深さに触れられることを、さらに強く希望したいのである」
歳時記について、山本健吉が熱く語っています。

参考欄の執筆者は36人です。大学教授・民族学研究所理事・ラジオドクター・日本陶磁協会理事・山科鳥類研究所理事・キリシタン文化研究会・科学研究所研究員・日本野鳥の会会長・演劇評論家・服飾研究家・人形研究家・気象庁など・・・それぞれの専門分野のオーソリティーです。

歳時記のところどころにイラストがあります。昭和の良き時代を彷彿とさせるものです。
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by m4s1o3u6e2n9t1n7y | 2013-01-15 11:41