読書録

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『花のある随筆』


『花のある随筆』  山口青邨   龍星閣  (昭和9年)

本書は昭和9年6月に刊行された第一句集『雑草園』についで、10月に刊行されました。大正11年から昭和9年にかけて、ホトトギス・馬酔木などに発表されたものを再録した随筆です。
秋朱之介の装丁で、天金・皮の背表紙、箱には福田富四郎の十薬の絵があります。

青邨は大正11年、杉並区和田本町に雑草園と称す居を構えますが、それまでに、赤坂・麻布・芝・大久保・堀の内などで暮らしています。「一体、人の生活といふものはその住居に随分影響されるのであって、私がこんなに躍起になって住所のことをいふのも、一つは一人の人間の生活をにじみ出させる上に非常に役立つと思ふからである」と述べています。随筆の一編一編に青邨独特のあたたかい観察眼が発揮され、滋味のあるものになっています。
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by m4s1o3u6e2n9t1n7y | 2012-07-05 23:19