読書録

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『芭蕉全句集』『芭蕉全発句』


 まずは裏表紙の紹介文です。

『芭蕉全句集』  雲英末雄 佐藤勝明  角川ソフィア文庫  1238円

後に「俳聖」と呼ばれ、俳諧をそれまでとは比べものにならない高みへ引き上げた
松尾芭蕉。そのすべての発句を取り上げ、1句1句に出典・訳文・制作年次・語訳・
解説を付した。また、全句を季語別に編集して配列。芭蕉の各題への取り組みや、
「稲雀」「椎の花」などの新たに開発された季語、斬新な無季の発句の姿を浮かび
上がらせる。芭蕉の「不易流行」の基本理念が凝縮された980余句の集大成。
俳句実作にも大いに役立つ一冊。



『芭蕉全発句』  山本健吉       講談社学術文庫   2000円

国文学に通暁し、実作と研究双方のよき理解者たる文芸評論家が、渾身の情熱を
注いで正面から俳聖に挑む。全句の訓詁注釈を通して実景、実感、伝記的事実、
言葉の意味、詩性━━芭蕉の世界に迫り、「軽み」論から「いのち」と「かたち」へ、
日本人の魂に根ざす文学的本質へと読者を誘う。今日の俳句・短歌隆盛の礎と
なった不朽の一冊。(解説 尾形 仂)


この2冊、それぞれ季語別・年代別に編まれています。
『芭蕉全句集』には人物一覧・地名一覧・底本一覧・三句索引が、
『芭蕉全発句』には三句索引・季語索引がついています。

「昨日の我に飽くべし」(『俳諧無門関』)これは芭蕉が好んで口にしていた
言葉だそうです。
300年前の暮らしを思いつつ、980余句を毎晩数句ずつ読んでいったら、
あるいは今の自分を越える手立てが見えてくるかもしれません。
この2冊の他に加藤楸邨が『芭蕉全句』(絶版)を上梓しています。
学者・評論家・俳人の揃い踏みです。研究による地図、浪漫に満ちた地図、
ひたむきな情熱に裏打ちされた地図、
どの地図が今の自分に一番あっているのか考えて、
芭蕉の足跡を辿る旅にでるのによい季節ではないでしょうか。
夏ははじまったばかりです。
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by m4s1o3u6e2n9t1n7y | 2012-05-07 22:08